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2025.10.02

契約前の注意点はなに?

「住宅ローン目いっぱいの資金計画に不安があるけど大丈夫?」「土地探しからの家づくりだけど、いい土地の見分け方がわからない…」「見積もりや契約書の見方がわからず、不利な条件での契約にならないか心配 」「専門用語が多い業界の業者と対等に話ができるか心配」など、性善説でいえば本来『インスペクター』は不要のはずですが、どうしてもこの業界では必要なのが実情です。

 

 

・なぜ仮契約というフレーズが出るのか?

・資金計画とプランで契約をしていいのか

・契約行為について考えてみる

・契約までどのくらいの期間が適正か

・失敗しない契約とは

 

 

・なぜ仮契約というフレーズが出るのか?

住宅業界は契約行為を2度行います。まずは資金計画、プランが出来上がったら「これで進めます!」という意思表示の意味を持つ契約(会社によっては原契約などとも呼びます)。その後、プラン詳細を詰めて、インテリアを決めて…、最終の図面が出来上がったら2度目の契約という流れが一般的です。営業マンによっては一度目の契約を「仮契約」なんて呼びますが、仮契約なんて存在しません。書面にはきちんと「工事請負契約書」と明記されています。

どうしても営業マンたちは、他社に契約を取られたくないために、契約を急ごうとします。結果、耳ざわりのいい「仮契約」というフレーズで、契約行為のハードルを下げて調印させようとしてきます。必ず、自分たちの要望する家がきちんと建つことを確認してから、契約調印をしてください。

 

・資金計画とプランで契約をしていいのか

多くの営業マンは3回目の打ち合わせ前後で「契約を・・」という流れになります。かなりざっくりした資金計画と、1/100スケールの平面図と立面図のみで、契約をするのはかなり危険な行為です。

よくあるトラブルとして「1回目の契約と2回目の契約で金額が跳ね上がる」ことが挙げられます。これは、資金計画の精度があまりにも稚拙であるのと同時に、施主の要望を大してヒヤリングもせずにザックリな資金計画を作成していることに起因します。

 

 

また、プランも単純な間取り(3LDK、4LDK)などで、希望の間取りが可能とわかり、細かい話は後回し…という仕事の進め方も感心しません。結局あとから希望の間取りが不可能だったという事も十分にあり得ますので、契約する前に建築費用(詳細見積もり)と、プラン確定は極力しておきたいところです。次のような詳細がわからないプランで契約するのは論外です。

 

・契約行為について考えてみる

契約とは言い換えれば「約束をする」という事です。住宅会社目線では『この金額でこの家を何日間で建てます』という約束を、施主側は『必要に応じて、完成までにお金を払います』という事です。しかしながら、この程度のざっくりした内容で当然契約はしません。契約には契約書、約款、保証書などがセットになっていますが、これらの書面を隅々まで目を通したうえで、自分たちが何を約束するのか?自分たちの義務は何なのか?をはっきりと理解できないのであれば契約は見送るべきです。

契約する前までは営業マンは皆さんを神様のように扱ってくれますが、印鑑を押したら最後です。権利義務における義務が重くのしかかってきます。いつまでに○○をしてください!と追い立てられる日々が待っていますので、注意が必要です。

 

・契約までどのくらいの期間が適正か

家づくりは早くても1年単位の事業だと思います。「家を建てたいな!」と思い立ってから、土地探しを始めたり、建て替えであれば住宅会社を選定する事前調査をした入り…、やることは膨大です。

土地探しはご縁ものですので、期間は決められませんが、土地がある場合でも完成は1年くらい後になると思います。1回目の契約は住宅会社を選び始めてから3ケ月程度は掛けるのを推奨しています。

 

・失敗しない契約とは

失敗しない契約とは、契約内容をすべて理解していることに尽きます。専門用語がわからない場合には、調べる必要もありますし、疑問があれば担当者に問い合わせを行い、納得のいくまで説明を受けてください。残念ながら100点満点の家づくりは、ほぼ不可能と言っていいでしょう。土地や住宅資金などは有限ですし、1軒に希望をすべて詰め込むのは困難を極めます。しかしながら、100%疑問のない家づくりは可能です。疑問のない家づくりを願っています。

 

建築業界は医療業界に酷似していると言われています。高度な知識と豊富な経験が必要でかつ、専門性が多岐に分かれています。医者は「外科」「内科」など、得意とする分野が分かれていますので、適切な助言を求めるのであれば、やはり選ばないといけないわけです。建築業界の中には、医者でもないのに「白衣を着ている」ような人もたくさんいますから、注意してください。

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